前回のエントリーで信長の関所撤廃の政策がどんな意味を持つかということを考えさせましたが,別の教科書を使って入れば,その答えは本文を読めばすぐに分かるようになっています。
山川出版社『詳説日本史B』
「信長は,強大な軍事力をつくりあげ,すぐれた軍事指揮官として,つぎつぎと戦国大名を倒しただけではなく,伝統的な政治や経済の秩序・権威を克服して,関所の撤廃など新しい支配体制をつくることをめざしていた。」
東京書籍『日本史B』
「信長の政策は,それまで関銭を徴収したり,市や座を認めることで収入を得ていた寺社や公家に経済的な打撃を与えるものであった。このような政策は,比叡山の焼き討ちを行うなど,伝統的な権威を認めない信長にしてはじめてできることで,従来の支配秩序は大きく崩れていった。」
教科書をよんだだけで分かりそうな記述は東京書籍の方でしょう。
教科書がわかりやすいというのは重要ですが,別の見方をすると,あえて少し難しい教科書を使ってそこを読み解かせるというのも必要な気がします。
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